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予防歯科・ヘルスプロモーション

鏡を見ているとふと気づく、歯茎の黒い点。見た目が気になるだけでなく、「何か悪い病気のサインかもしれない」と、心配に思うこともあるでしょう。そして、病気の可能性が考えられる場合には、放っておくと症状が深刻化してしまうリスクもあります。

そこで今回は、歯茎の黒い点の原因や症状、対策法についてまとめました。

 

 

歯茎の黒い点で考えられる疾患と症状

歯茎に黒い点ができている場合、

  • 内因性の色素沈着
  • 色素性母斑
  • 外因性の色素沈着
  • 悪性黒色腫
  • 血豆

などとの関係性が見られるケースが多いです。

 

内因性の色素沈着

体の内側に原因があり、歯茎の色が変わってしまうことを、内因性の色素沈着と分類します。これらのケースは、『びまん性メラニン色素沈着』『生理的色素沈着』と言われています。

原因は、歯肉や唇、ほおの粘膜に生理的な理由でメラニンが沈着するためです。加えて、年齢を重ねるごとに体が老化し、メラニンの沈着が促されるケースもあります。

色素性母斑

俗に『ほくろ』と呼ばれる状態です。メラニン色素を作り出す細胞が何らかの理由で増えてしまい、小さなこぶのようなものを作り出してしまいます。すべてが悪いものではなく、良性のほくろも確かに存在しますが、悪性のほくろと見分けるためには医師による判断が必要です。

外因性の色素沈着

水銀や銀など、金属による変色のことです。亜鉛や水銀などを治療目的で使用された方や、金属に触れる機会が多い方は、外因性の色素沈着が起こりやすいと考えられています。金属が体内に吸収され、慢性炎症が見られる場所に入り込むことで、着色が目立つようになります。

悪性黒色腫

リンパ行性、あるいは血行性の転移が問題視される、きわめて危険度が高いタイプの腫瘤です。50歳以降の方に多く、硬口蓋や上あごの歯肉、下あごの歯肉、ほおの粘膜などに発生しやすいことで知られています。

血豆

食事中に誤って舌やほおの内側を噛んでしまったときにできる、血の塊のようなものです。最初は鮮やかな赤い色としてあらわれますが、時間がたつごとに変色し、ついには黒色になります。一時的なけがとしてとらえられていますが、時に『後天性血友病』のような病気のサインもみられるため、医師による検査と診断を受ける必要があります。

 

 

黒い点に対する原因と対策

上記にあげたような黒い点は、種類ごとに原因が変わり、一つひとつに合わせた治療と対策が必要不可欠です。

 

内因性の色素沈着の原因と対策

びまん性メラニン色素沈着や生理的色素沈着の原因は、あくまでも生理的なものや加齢を原因とするものであるため、特に治療や対策は必要ありません。ただしそれは医師の判断が求められるため、必ず医療機関を受診しましょう。

色素性母斑の原因と対策

メラニン色素の異常な働きによって起こる色素性母斑にも、医師による検査と識別が必要です。いわゆるほくろには良性のものと悪性のものがあります。悪性の場合、悪性化するといずれは体に悪影響を与えます。「ただのほくろだから」と放置せず、早めに歯科医師に相談しましょう。

外因性の色素沈着の原因と対策

金属をはじめとする外因性の色素沈着には、悪性の病気が見つからない限り、審美目的での治療が行われるケースが多いです。ただ、見た目が気にならず病気の心配が見られない場合には、特に対策をせずに経過観察で済ませる方も多いようです。
ただし将来的な金属アレルギーを心配される場合には、専門的な治療を受けるようにしましょう。

悪性黒色腫の原因と対策

悪性黒色腫はがんの一種といわれているほど、危険性が高い病気です。早期発見、早期治療が大切です。治療は化学療法や外科手術などの手段により、リンパ節の郭清を含めた治療が主です。

血豆の原因と対策

血豆の原因は、食事中のけがと病気です。病気の場合には、後天性血友病や『特発性血小板減少性紫斑病』が関係しています。
けがの場合は自然治癒していくために治療が必要となるケースはありませんが、病気が関係している場合には、医師のもとで専門的な治療が不可欠です。症状によって治療が異なるため、必ず医療機関を受診して検査で確認しましょう。

 

 

歯茎の黒い点は早めに歯科医院へご相談を

歯茎の黒い点が気になりだすと不安が増してしまうものですが、不安を増長させないためには医療機関での検査と治療が不可欠です。特に悪性黒色腫は抗がん剤治療や外科手術など、専門的な治療でなければ解決が難しく、早期発見と早期治療が何よりも大事です。

「こんな黒い点は、以前見当たらなかった」「どうしたらいいの?」と思ったら、すぐにご相談ください。