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あなたは自分の歯茎が健康か不健康か、どちらであると思いますか?

平成28年の歯科疾患実態調査では、30歳以上55歳未満で40%を超える方が、歯周病によって形成される歯周ポケットを有しているという結果が報告されています。

今回は歯周ポケットのない健康な歯茎の特徴や、歯茎を健康に保つにはどうしたら良いのかをお話ししていきたいと思います。

 

健康な歯茎ってどんな歯茎?

薄いピンク色

通常健康な歯茎は「薄いピンク色」を呈しています。メラニン色素沈着や年齢などによっては、健康でも茶褐色の場合がありますが、充血したような赤い色をしている場合には、炎症が起きていることを疑った方が良いでしょう。

硬く引き締まって歯に密接している

歯茎は頬や唇のように柔らかい組織ではないため、本来は歯に密接して硬く引き締まっています。

これとは逆に、柔らかくてブヨブヨとした歯茎は、健康な歯茎であるとは言えません。

歯間を満たしている歯茎がピラミッド状である

歯と歯の間にある歯茎、歯間乳頭(しかんにゅうとう)は、健康であれば綺麗な三角形で、鋭利なピラミッド状を呈しています。

しかし、炎症が起きて歯茎が腫れていると、全体的に丸みを帯びた形となります。

みかんの皮のような小さなくぼみがある

健康な歯茎にはよく見ると「スティップリング」と呼ばれる、みかんの皮のような小さなくぼみが存在します。

これは、歯を支える歯槽骨などに歯茎が強く結合し、組織の中の繊維が上皮を引っ張っていることで起こる形状です。

しかし、歯茎に炎症が起こり繊維が破壊されると、この牽引がなくなりスティップリングは消失してしまいます。

歯磨きで出血が起きない

健康な歯茎は、通常歯ブラシなどのセルフケアにおいて出血は起きません。

また、引き締まっている歯茎でも、フロスで同じ場所から出血が繰り返される場合には、歯茎の中で炎症が起こっている可能性があります。

 

健康な歯茎を脅かすもの

ラーク(歯垢)や歯石

歯茎が炎症を起こす主な原因は、細菌の集合体であるプラークです。

プラークは放置されると石灰化することで歯石となり、そこからさらにプラークが停滞するという悪循環を繰り返してしまいます。

被せ物の不適合

歯茎の辺縁と被せ物の間に段差があると、段差部分にプラークが蓄積されやすくなり、歯茎の炎症が起きてしまいます。

特に「フロスを通した時に被せ物の縁が引っかかる」という場合には、被せ物の不適合である可能性が高いため、歯科医院で適合性改善の治療が求められます。

口呼吸

お口の中が乾燥しやすくなる口呼吸は、通常唾液の持つ自浄作用が低下することで、プラークの蓄積量が増加します。これは歯茎の炎症につながるだけでなく、虫歯のリスクも大きく上昇するため、口呼吸の改善が必要です。

かみ合わせ・歯並びの悪さ

かみ合わせや歯並びが悪いと唾液の流れが滞り、自浄作用の低下から細菌の増殖につながります。また、セルフケアにおいてプラークを取り除くのが困難であることも、悪影響を与える理由の一つです。

糖尿病

歯ぐきの健康を脅かす要因の一つに、全身疾患の糖尿病があることはあまり知られていません。

これは、糖尿病に罹患すると口腔内が乾燥しやすいうえに、細菌への抵抗力が低下した状態になることが主な原因です。

糖尿病と歯周病の関係を調査した研究では、歯周病の発症リスクが通常の約2倍と報告されていることからも、糖尿病が歯ぐきに与える悪影響が見て取れます。

タバコ

喫煙は歯茎の血管を収縮させて血行不良を起こすことで、プラークなどの影響を受けやすくなる危険因子です。

更に、体を守る好中球の機能を低下させ、治療後の傷の治りも遅くなります。

また、血管の収縮により歯茎の腫れが現れにくいため、歯茎の炎症が起こらず静かに歯周病が進行している事も少なくありません。

 

健康な歯茎を保つためには?

歯科医院での定期的な検査とクリーニング

歯科医院では、専門的なクリーニングにより歯ブラシでは取りきれない汚れを除去し、全ての歯に面した歯茎の検査を行います。

これを定期的に行うことで、健康な歯茎を保ち、歯周病の早期発見と早期治療が可能になります。

また、プロによる個別の歯磨き指導によってセルフケアの質も上がり、予防効果の向上が期待できます。

 

 

歯ブラシだけでなくフロスや歯間ブラシをプラス

歯ブラシは歯の表面は綺麗に磨けても、歯と歯の間は6割程度の清掃効果しかありません。

しかし、補助的にフロスや歯間ブラシを使用することで、清掃効果は約9割にも高まり、健康な歯茎をキープしやすくなります。

正しく使うためにも、まずは歯科医院でフロスや歯間ブラシの使い方など専門的な指導を受けましょう。

 

 

生活習慣の改善を心がける

口呼吸や食いしばり、病原体から体を守るための免疫機能を低下させるストレスなど、歯茎に悪影響を与える生活習慣は、できる限り改善することが望ましいです。

特に、歯周病の発症と進行に大きな影響を及ぼす喫煙は、歯茎のために少しずつでも控えていくことが大切です。

 

寝る前は特に丁寧な歯磨きを

就寝時は唾液が殆ど分泌されないことから、細菌が最も活発になりやすい時間です。

夜寝る前の歯磨きはできるだけ丁寧に行い、就寝中の細菌の活動を極力抑えるようにしましょう。

 

 

 

 

まとめ

硬く引き締まったピンク色の健康な歯茎は、歯科医院での定期検診とご自宅でのセルフケア、生活習慣の改善で保ちやすくなります。

しかし、

  • 歯茎が赤く、頻繁に出血する
  • 歯茎がブヨブヨとして引き締まっていない
  • 一見腫れはないが、毎回同じ箇所がフロスで出血する

このような症状があれば、歯茎に炎症がある可能性が非常に高く、早期の治療が必要です。

歯茎は歯を支えるための重要な組織です。歯茎に炎症の兆候が少しでもあれば、早めに歯科医院を受診しましょう。