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こんにちは!
歯科医師の水流です。
新年度になり1カ月が過ぎました。
今回は、毎年この時期に学校で行われる学校歯科検診についてお話しようと思います。
春から夏にかけて行われる学校歯科検診とは?
毎年、春から夏にかけて小中学校や高校で学校歯科検診が行われます。
これは学校保健安全法に基づいて行われており、6月30日までに行われることが定められています。
お子さんの歯と口の健康を守る大切な機会です。
チェック項目は以下のようなものがあります。
①ムシ歯の発見
②歯ぐきの状態の確認
③かみ合わせや歯並び
④その他の所見
なぜ学校歯科検診と歯科医院で結果が違うの?
学校歯科検診は学校の教室や保健室で行われ、結果は「歯科健康診断票」でお知らせされます。
短時間の視診のみでおこなわれ、視覚的な情報でスクリーニング(ふるいわけ)する為、お茶などの着色でもムシ歯としてチェックが入ることがあります。
チェックが入ったムシ歯であっても生え変わり時期の乳歯や進行していないと思われる初期のムシ歯は治療せず経過観察となることがあります。
学校歯科検診の内容と歯科医院での治療の有無に差があるのはこの為です。
また歯科医院ではレントゲン検査をはじめ様々な情報から診断が行われる為、学校歯科検診でチェックが入っていない歯にムシ歯が見つかることもあります。
これは学校検診で見落としがあるわけではなく、あくまでも視診での結果ですので明らかなムシ歯や、着色がないとチェックが入らないことが多い為です。
気になることがあればかかりつけの歯科医院でご相談されることをオススメします。
成長期こそ大切な口腔ケア
小学生から成人までの期間は永久歯への交換や、顎の成長など様々な変化が起こる大切な時期です。
お口の健康を保つ為には継続的な口腔ケアと正しい知識が必要です。
日本は定期的に歯科医院にかかるという習慣が根付いているとは言い難いです。
症状が出てからの治療となると通院回数も増え、負担が大きくなります。
検診をきっかけに問題なしとあっても、予防の為にも歯科医院を受診されるのもいいかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
学校歯科検診を受けることは歯科疾患の重症化をさせない為にとても意味のあることだと考えております。
年に一度のこの機会がお子さんのお口の健康を考える機会になればと思っております。