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小児歯科・小児矯正・咬合育成スタッフブログ

こんにちは、歯科衛生士の南園です。
今回は赤ちゃんの「食べること」から
「手づかみ食べ」についてお話ししたいと思います。

 

把握反射から、自分でものを掴むようになるまで

生まれたばかりの赤ちゃんのこぶしって固く握られてますよね。

これは「把握反射」といって生まれつき備わっている反射。自分の意思で手を握っている訳ではありません。
赤ちゃんが生きていくのに必要な「原始反射」の1つで、生後しばらくすると消失していきます。

そのため、握りこぶしを作っていた赤ちゃんが手を開き、ものをつかみ、更につかんだものを口に入れていく、というのは月齢が進んだ赤ちゃんが少しずつ習得していく大事な力です。

 

手づかみ食べは何故大事なの?

1歳頃になると赤ちゃんは食べ物をつかみ、それを口に運ぶ動作をします。
もちろん、キレイに食べてはくれません。
お母さんとしてはぐちゃぐちゃに汚されるので大変ですよね。
でもこの「手づかみ食べ」とても大事だと言われてます。

①五感を使って「食べる」お勉強

私達は食事をする時に、お皿に載っているものを見ただけで、一体何でそれはどんな硬さで、それをどのように咀嚼して、呑み込めるかだいたい予想ができます。

それは私達が今まで色んな食べ物を繰り返し食べているため、経験で分かっているのです。

でも赤ちゃんは全く分かりません。

レタスがひらひらしていて柔らかいことや、せんべいが硬くて歯で噛み切らないと呑み込めないこと。
食べ物の匂い、味。

見て分からないので、手で触って口に入れてみて、噛んでみて、理解していきます。

五感をフルに使って食べ物を食べるというのを勉強しているんです。

②手の発達にも大事です

冒頭にお話したとおり、握っていた手を広げた赤ちゃんですが、ものを掴むことによって手がどんどん発達していきます。
ものを口に入れたり(距離感がわからないと難しいです)、さらに指でつまんだり、つまんだものを潰さずに力を調整したり。
ひねったり、口に入れて引っ張ったり、多様な使い方をしていきます。

いわゆる「遊び食べ」と言いますが、遊びながら練習しているんです。
それが後々の「スプーン」を使ったり「お箸」を使う練習となります。

 

赤ちゃんの毎日は学びの連続

赤ちゃんは手づかみ食べを通して、とても多くのことを学びます。

赤ちゃんの脳は多くのことを日々スポンジのように吸収していきます。
そんな多感な時期に手づかみ食べをすることは大切です。
ただし、お父さんやお母さんの心の余裕も必要です。
散らかった食べ物を片付けないといけないので、
できそうな時に無理なく楽しくやってみて下さいね。