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治療のことスタッフブログ
こんにちは、歯科医師の水流です。最近は朝晩と涼しくなって過ごしやすくなってきていますね。
季節の変わり目ですので体調にはお気をつけください。
さて今回は歯の神経についてお話させてもらいます。
神経は歯の長寿の担い手
- 神経のある歯は潤いがあります。神経を取った後の歯は潤いが少なくなり、割れやすくなります。
- 神経は痛みを伝えてくれます。痛みを感じることで早い段階でトラブルに気づくことができます。
神経をとらないといけない時はどんな時?
虫歯によって神経が感染を起こしてしまっている時
感染してしまった神経を残すことで歯が埋まっている骨まで感染が起こり、隣の歯に影響を及ぼすことがあります。
日常生活に支障が出るレベルで痛みがある場合
虫歯ではなくても歯ぎしりや食いしばり、等で神経が炎症を起こしており、噛み合わせを調節しても痛みが取れない場合もあります。
知覚過敏で染みている場所を、埋めたり、お薬を塗っても痛みが改善されない場合があります。
上に挙げたようなときは神経をとることで歯を守り、痛みを取ることが優先されます。
神経を残す治療
虫歯が神経の近くまで大きくなっていても神経を残せる場合があります。
虫歯を丁寧に取っていき、神経が出てきた部分にお薬を置くことで、神経の症状を抑えます。その後一度樹脂でコーティングをします。この一連の流れを直接覆髄といいます。
症状が酷くならなければ、後日形を整えて被せ物を被せます。
直接覆髄を受けた場合の注意点
処置後しばらくは冷たいものや温かいもので染みることがあります
処置後しばらくは症状がありますが、健康な歯髄であれば徐々に症状は和らぎます。症状が酷くなるようであれば、神経をとる処置を行います。
処置後噛むことで痛みを感じることがあります
処置をする際しっかりと麻酔を効かせる必要があります。そのため歯根膜と呼ばれる箇所にも麻酔をします。この歯根膜は噛む力を受け止める場所ですので、麻酔が切れてしばらくは噛むことで痛みが出ることがあります。一時的なものですのでしばらくすると和らぎます。
虫歯は症状なく進むことが多く、症状が出た時にはかなり大きい虫歯になっているということも少なくありません。ご自身のお口の中にトラブルがないと感じている方も、是非一度ご相談ください。