電話TEL

カテゴリー:

治療のこと

歯科治療が怖い、歯を削られるのが苦手、という方は少なくありません。お口というデリケートな部分に手や器具を入れられて、さまざまな処置を施されるのですから不快に感じて当然といえるでしょう。そうして頑張った虫歯治療後に「歯が痛い」「ズキズキする」「銀歯がしみる」といった症状が現れたら不安に感じますよね。

今回はそんな虫歯治療後に生じる痛みの原因と対処方法についてわかりやすく解説します。

 

 

虫歯の治療後ズキズキと痛む原因

虫歯治療後に歯が痛む場合は、次に挙げるような原因が考えられます。

一時的に神経が過敏になっている

虫歯治療は、虫歯の進行度合いにもよりますが、ドリルで歯をガリガリと削ることがあります。その振動や衝撃が歯の神経に伝わって、一時的な神経過敏状態を引き起こすことがあります。普段なら何とも感じないような刺激に対しても反応して、痛い・しみる・ズキズキするといった症状が現れます。

詰め物が原因となっている

虫歯治療後に装着した詰め物が「銀歯」である場合は、冷たいものがしみることがあります。金属は熱伝導率が高く、熱刺激を歯の神経へと伝えやすいからです。もちろん、銀歯を入れた人すべてがしみるようになるわけではありません。また、こうした知覚過敏の症状も一時的であることが多いです。

噛み合わせが馴染んでいない

詰め物・被せ物の高さが適切でないと、全体の噛み合わせに異常をもたらします。とくに詰め物・被せ物が高すぎると噛んだ時の力が集中してしまい、ズキズキと痛むことがあります。2~3日で慣れることもありますが、基本的には噛み合わせを調整しなければ症状もおさまりません。

根管治療をしたことによる痛み

重症化した虫歯では、歯の神経にまで感染が及び、根管治療が必須となります。根管内を無菌化するために、さまざまな薬剤や器具を用いて清掃・消毒します。その結果、治療した歯の周囲の組織が過敏となり、歯が痛い・しみる・ズキズキするといった症状に悩まされます。歯の神経はもう抜かれているので、ズキズキするのは歯そのものではない点にご注意ください。ただし、稀にではありますが歯の神経が一部残っていて、治療した歯そのものが痛むこともあります。

 

 

 

治療後の痛みはいつまで?

虫歯治療後の痛みの持続期間は、根管治療が原因の場合とそれ以外とで少し異なります。

根管治療が原因の痛み

根管治療による刺激が原因で歯がズキズキする場合は、1週間程度でおさまるのが一般的です。根管内に薬剤や歯科材料を使用しており、普段とは異なる状態であるためです。治療から1週間経っても痛みがおさまらない、むしろ強くなっているように感じる、といった場合は病変が残っており、炎症反応が進んでいる可能性があるため、すぐに歯科医院へ相談しましょう。

根管治療以外が原因の痛み

歯を削ったり、銀歯を装着したりすることによる歯の痛み・ズキズキは通常2~3日でおさまります。一時的に過敏になっていた神経が落ち着いてくるからです。噛み合わせが高いなど、詰め物・被せ物の異常が原因の場合は時間が経過しても痛みがおさまらないので、歯科医院で調整する必要があります。

 

 

治療後に歯の痛みがある場合の対処法

一時的な歯の痛みへの対処法

虫歯治療後の一時的な歯の痛みは、患部を冷やすことで症状を軽減できます。冷たいタオルなどを顎に当てて、緩やかに冷やすことが大切です。氷を口に含んで直接的に冷やすと、かえって症状が悪くなることもあるため控えてください。それでも歯の痛みがおさまらないようであれば、市販の鎮痛薬を飲みましょう。

1週間以上続く歯の痛みへの対処法

1週間経ってもおさまらない歯の痛みは、何らかの異常が考えられますので、できるだけ早く歯科医院を受診するようにしましょう。上述したように、噛み合わせが高すぎる、根管内に病変が残っているなどの原因が考えられるため、それらを根本から改善する必要があります。

 

 

痛みが続く、痛みが強くなる場合はご相談下さい

このように、虫歯治療後に痛い、ズキズキする、冷たいものがしみるといった症状は誰にでも現れるものです。とくに麻酔が切れた直後は痛みの症状も強くなりますのでご注意ください。

ただ、そうした不快症状が2~3日しても軽くならない、日に日に強くなってきている場合は、歯の根の先に膿がたまっていたり、歯周組織に炎症反応が起こっていたりすることが考えられます。場合によっては根管治療をやり直さなければならないこともありますので、不安に感じられたら再受診しましょう。自己判断で放置してしまうと、さらに深刻な病態へと発展しかねません。