ムシ歯が見つかった！どうしたらいいの？　スタッフブログvol.269

こんにちは！
歯科衛生士の南園です。
皆さん、突然ですが、いつもの歯科医院で「ムシ歯はない」と言われたのに、他の歯科医院で「いくつもムシ歯がありますよ」と言われたことありますか?
または、ずっとメンテナンスに通って問題ないと言われていたのに、学校の歯科検診で「ムシ歯がある」とチェックされたことはありますか?

これは歯科医院ではとってもよくあることなんです。
何故こんなことが起こるのでしょうか。

 

ムシ歯の診断は難しい!?

ムシ歯 は「脱灰（だっかい）」 という歯の表面が溶け始める状態から始まり、進行すると穴があきます。

穴が空いていれば「ムシ歯」とする先生もいらっしゃいますし、脱灰で歯がザラザラした時点で「ムシ歯」とする先生もいらっしゃると思います。
どちらも間違いではありません。歯はいきなり穴が空くわけではなく、緩やかに歯が溶けて穴が空いてくる、どこからムシ歯と診断するか、その線引きが先生によって違うからです。

とくに学校健診ではスクリーニング検査といって疑いがあればチェックをすることになっているため、少しでもムシ歯の疑いがあると判断されれば「ムシ歯あり」となります。
そうして歯科医院にて本当に治療するべきムシ歯なのか、様子を見てもいい程度なのかを診断します。

 

ムシ歯は治療すれば治るのか?

ところで小さなムシ歯でもムシ歯であれば治療して欲しい!と言われる方がいます。
とっても気持ちは分かります。今は小さなムシ歯でもいつ大きくなるか分かりません。大きくなる前に治療、と希望される方もいらっしゃいます。

しかし、実は「ムシ歯の治療」というのは削って人工物に替えるということ。人工物と歯には当然継ぎ目があるため、数年経つとそこからまたムシ歯になる可能性があります。 そうして治療を繰り返せば歯はどんどん削られ、最終的には歯を失うリスクが高くなってしまうのです。
そのため、 ムシ歯を予防し、再発を防ぐことこそが本当の意味での「ムシ歯を治す」こと なのです。

 

メンテナンスの重要性

定期的なメンテナンスを受けている場合、初期ムシ歯（まだ穴があいていない状態）は 「様子を見る」 ことが多いです。
初期ムシ歯は 適切なケアをすれば進行を防げる ことがわかっています。
正しい歯磨きの仕方を実践したり、フッ化物を活用したり、食生活を見直したりすることがムシ歯の予防となります。
そして メンテナンスで治療をせずに定期的にチェックしていきます。

 

まとめ

ムシ歯の診断は歯科医師によって異なり、初期ムシ歯の段階では「様子を見る」こともあります。小さなムシ歯をすぐに削るのではなく、 適切なケアで進行を防ぐことが大切 です。
ムシ歯治療は歯を元に戻すものではなく、人工の詰め物に置き換えるもの。削るほど歯は弱くなるため、 毎日の予防ケア（正しい歯磨き・フッ素の活用・食生活の見直し）がムシ歯を防ぐ最善の方法 です。
定期的なメンテナンスと適切なセルフケアで、 健康な歯を守り続けましょう！