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小児矯正治療 〜難しい反対咬合のお子さん〜
Before
After
症例情報
症状 | 乳歯の頃から反対であって永久歯の生え替わりまで様子を見ていたが、以前と変わらず反対のまま さらに狭くて入りきれないような状況になっている |
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診断 | 骨格性の反対咬合(受け口) 叢生(ガタガタ) |
治療法 | 拡大床 上顎牽引装置 |
費用 | 85万円(税別) |
通院回数 | 3年 |
リスク・副作用 | 症例によって対応できない可能性がある |
コメント
上記の写真は、治療段階の患者さんの途中経過の写真となります。
( 現在治療中 )
顎を大きく広げるための治療途中で、すきっ歯のような段階となっていますが、
反対咬合※ が大きく改善されているのが分かります。
(※ 反対咬合とは: 下の前歯が上の前歯よりも前に出ている噛み合せの状態のこと。 受け口とも呼ばれる。)
来院当時の写真を見ると、反対咬合により、下の前歯に上の前歯が抑えこまれています。
また、大人の歯より小さい乳歯の時点で、隙間なく歯列が並んでいるため
生え変わりとともに、永久歯の歯並びはさらに凸凹となってしまいます。
この患者さんは、「顎顔面口腔育成治療」という特別な矯正治療を行いました。
治療は、ステージ1からステージ4まで4つの段階で行います。
その工程を簡単にご紹介します。
ステージ1は、上顎で2個程度の装置、上顎の拡がりに合わせて下顎にも装置を装着していきます。アクティブに動かすのは最初の1年間だけになります。
ステージ2で、広げた歯列を整えていきます。
ステージ3は、新たな装置で乳歯の奥歯が抜けるまで顎の筋肉のストレッチや口が開きっぱなしにならないようにトレーニングを行ない、ステージ4では、噛み合わせの安定化を図る期間となります。
不正咬合を主訴として来院される場合、例外なく、顎顔面の成長発育に問題があります。
成長方向を修正し、顎顔面が本来あるべき位置に誘導していく治療になります。
また、頭蓋、顎顔面、口腔を生理的な発育に持っていくことで、
咽頭部(空気の通り道)を広くできる可能性が高くなり、呼吸の改善も見込まれるため、
アレルギー性鼻炎、いびきの改善も見られます。
そして、顎顔面の生理的な成長を導くということは、
顔の自然観をより良い方向へ導くことになるので、張りのある魅力的な顔貌(がんぼう)となります。
この治療の特徴をまとめると・・・
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- バランスの良い歯並び・見た目的な綺麗さ
- 咀嚼をする上での機能向上
- 張りのある魅力的な顔貌へ
- 質の高い呼吸へと導く
流通している破格値の矯正治療では、見た目だけの矯正をしていることが多くあります。
ぱっと見の見た目だけ綺麗になって、噛み合わせが合わなくなった結果、
治療期間も費用も数倍になったケースもあります。
また、骨の歪み・ねじれといった問題点には着目せず、
窮屈な状態から歯を抜くことで歯並びだけを矯正する手法だと、
時間の経過とともに後戻りなどの現象を起こしやすくなります。
当院では、上記の1〜4のように、見た目はもちろんのこと
歯並びだけではなく、お顔全体の顔貌や呼吸の改善といった生活の質まで考えていきます。
矯正治療は早ければ早いほど、治療の選択肢が広がります。
気になる方は、お早めのご相談をおすすめしております。
よくある質問
【矯正はいつから始めたら良い?】
6歳から10歳の間が効果的です。
反対咬合については4歳ぐらいから始めると簡単に終わることがあります。
【矯正の治療期間はどれくらいかかる?】
基本的には並ぶまでなのでいつから始めても中学生ぐらいまでは様子を見ます。
簡単な反対を治すだけであれば2ヶ月くらいで終わることも多いです。